「不満」より「不安」を選ぶ
- lunariagrace17
- 6月22日
- 読了時間: 4分
更新日:9月6日

第87回PLLの後、コミュニティ内でもいろいろな意見が出ているようですね。
私たちONE FOR SEVENは、「効率よく」とか「誰よりも早く」といった、一般的な価値観とは乖離したスタンスのチームなので、ゲームコミュニティ全体でなにが起こっているのかよく知りませんし、あまり興味がありません。今もみんなで毎日雑談しながら楽しくレイドを攻略しているので、それで十分満足しています。フォークタワーにも行きませんし……。
大声をあげている人たちのことを否定することもしませんし、「私たちは楽しんでいるのに水を差すな」ともまったく思いません。私自身は楽しいから続ける。嫌ならやめる。それだけです。
そもそも、ほかの人が、自分の楽しんでいる遊びをどう感じているかは、私たちの楽しさにはまったく関係がありません。プレイに影響もないので全然気になりません。それぞれ自由なので、思ったことがある人は、発信すればいいと思います。
(ただ、実は「思い通りにならないことへの耐性が強い人のほうが、精神的には自立して成熟した大人といえる」という事実も知っていただけると良いかなとは思います。赤ちゃんは、思い通りにならないと泣き喚くことしかできませんよね。重度のクレーマーと呼ばれる人たちも、精神的には赤ん坊と同じです。)
多くのプレイヤーは、とにかく1分1秒でも早く快適にクリアして、ほかのゲームや別の趣味を楽しみたいと急いでいるようにも見えますが、逆に、製作者は少しでも長く遊んで課金を継続してほしいという思惑があるでしょう。遊ぶ側には遊ぶ側の都合があるし、つくる側にもつくる側の都合がある……。しかも、製作者は営利企業なのでコストや時間などのリソースの問題も絡んできますから、それらのバランスをとって、ユーザに良いゲーム体験を提供し続けるのはとても難しいものなんだなあと感じます。
うちのチームは、「そんなに急いで遊んでも楽しくないし、それがギスギスのもとだよね」というのが基本的な考え方なので、まだまだやり残したコンテンツがたくさんあって、退屈や暇を感じたことがないのですが、価値観はプレイヤーによってさまざまですね。
建設的なアイディアを出す人。
感情的に怒り出す人。
引退する人。
応援する人。
たくさんの方の意見や感想を拝見していると、とても勉強になります。
≪しがみつく人の心にも問題がある≫
私は、長く通っているレストランの味が落ちたからといって、お店のシェフに「もっとこうすれば味が良くなるのに!」と怒ったりしません。料理をつくるプロではなく、食べるだけの消費者なので、サービスや味が悪くなったのなら、もっと良いサービスや料理を提供してくれるお店を見つけて、そちらに通うだけ。味が落ちてしまったお店がどれだけ長く通った馴染みのお店でも、ダメになったら離れるだけです。今の時代、良いサービスやお店はそこかしこにたくさんありますから。
人間って不思議なもので、大きな不満があるのに、そこから離れず、不平不満を述べならもなぜか執着して、嫌いな環境にしがみついてしまうときがあります。理由は、新しいところを選ぶ不安より、今現在の不満のほうが安全だという心理が働くからです。
どうしようもなくダメな配偶者と別れられない人も、とてつもなくブラックな企業に勤めている会社員も、離婚や転職といった不安よりも、現在の不満を選んでしまうということは往々にしてあります。こういうときって(すべて必ずではありませんが)、案外、原因は環境側にあるだけでなく、しがみついてしまう人にも「心の隙間にある依存心」とかの問題があったりするんですよね。
でも、そういうときこそ、慣れ親しんだ環境から離れたり、新しいことにチャレンジしたりして、不安を選んだほうが自分にとって成長やメリットがあることって多いです。
私は今のところ、メンバーのみんなと楽しくプレイできていますし、FF14に不満はありませんので、離れる予定はありませんが、チームを長く運営していると、ときには、既存の流れを捨てて新しいことにチャレンジしていく必要を求められる場面もあります。そういうとき、確かに不安です。
失敗したらどうしよう……、とか。
うまくいかなかったらどうしよう……、とか。
でも、人間心理を少し理解しているだけで、「不安を選んだほうが成長できる」とポジティブな選択をしやすいです。
新生時代の親友だった方も、
「現状維持は衰退だよ」
とよく励ましてくれました。
私たちONE FOR SEVENは、これからも、ただただ不満や不平を述べるより、新しいことにチャレンジする不安を選び続けられる、前向きなコミュニティにしていきたいですね。



